2023年4月2日日曜日

人類文明を最も大きく変革するChatGPT

2022年12月は、人類の歴史に残ると思います。
蒸気機関、電話、自動車、飛行機、インターネット等、人類文明を飛躍的に発展させたものがありますが、その中でも今回は事情が違います。
AI対話サービスであるChatGPT(チャット・ジーピーティー)の話です。
何が違うのかと言いますと、
(1)最初から万民に無料で提供された
(2)万民の知的生産力を即座に大幅に向上させる
ことです。
SFの世界に登場するような優秀なロボットが、いきなり無料で地球人類全員に1人1台提供されたようなものだという感じがします。
これにより、いずれ、ホワイトカラーを中心に労働者の少なくとも半分(一説で8割以上)は不要になるという説もありますが、あながち荒唐無稽とも言えないと思います。

◆ChatGPT
ChatGPTそのものについて長々説明するのは無益と思います。
と言いますのは、中身は凄くても、使えばすぐに分かる簡単なものだからです。
まだ一部の人しか使っていないかもしれませんが、とにかく、一刻も早く実際に使うことが大切です。
なぜなら、今後の世界でChatGPTと無関係でいられる可能性があるとは思えないからです。
ならば、使うのは早いほど良いというわけです。
重要なことは、個人、企業、行政等がChatGPTをどれだけ生かせるかという問題で、もはや、使うか使わないかの選択が問題ではありません。
ChatGPTの威力は、使う人次第ですが、全ての人に最大の可能性が与えられます。
ChatGPTを使うことは、世界一の物知りで、かなり頭の良い人間を常に傍に置くようなものです。
やがて、この「かなり頭が良い」が「天才的に頭が良い」に変わるかもしれません。
ChatGPTは、今は多少の欠点はありますが、それでも、美点が欠点を大きく上回ります。
ChatGPTの具体的な能力・・・例えば、司法試験に合格出来るとか、東大の入試問題を解けるとか、量子コンピューターを10歳の子供に理解出来るよう説明出来るとか、完璧な英訳が出来るとか、プログラミングが出来るなどといったことを上げていけば日が暮れますし、発想次第で、新しい用途が無限にあり、むしろ、そちらの方が重要です。
自動車やスマートフォンを持たないことは別にどうでも良いかもしれませんが、社会で活動する限り、ChatGPTを使わないことはあり得ないと思われます。

◆現在のChatGPTの欠点
ChatGPTは、たとえば童話の話などは、時にかなりデタラメに答えます。
ところが、少し前に確認したところでは、仮にも日本の総理大臣や元総理大臣の経歴も、かなりデタラメに語ります。日本の総理大臣の重要度は童話レベルなのかと疑ってしまいました。
1つ面白い話を挙げると、ChatGPTに、アメリカのバイデン大統領やオバマ元大統領を讃える詩を作ってくれるかと問うと、ChatGPTは「もちろんです!」と言って、即座に(書けと頼んだわけでもないのに)実に勇壮な詩を作って披露してくれました。
しかし、続けて、トランプ前大統領を讃える詩も作るよう頼むと、ChatGPTは完全に拒否しました。
ChatGPTは、アメリカの民主党の大物政治家(バイデン、オバマ、クリントン夫妻等)については「多くの人に尊敬されている」ことを強調する一方、露骨ではありませんが、共和党の大物政治家(トランプ、ペンス、ディサントス等)に関しては「一部で批判があり評価が別れます」と答える場合が多くあります。
これでは、「左寄り」とか「政治的偏見がある」と言われても仕方がありません。
ただ、全体としては、ChatGPTは倫理的モラルはかなり高いことが感じられます。

◆当然、ChatGPTのライバルが登場する
ChatGPTは、OpenAIという2015年に設立された研究所が開発したもので、マイクロソフトがOpenAIに2015年に10憶ドル(約1300憶円)を出資し、2023年1月には100億ドル(約1兆3000憶円)の超巨額の出資を発表しました。
そして、マイクロソフトは自社検索エンジンBingにChatGPTと同様(実はChatGPTの新しいバージョン)のAIを組み込みました。
慌てたのは、これまで検索エンジンで圧倒的優位だったグーグルです。
BingがChatGPTのような機能を持てば、誰もグーグル検索エンジンを使わなくなり、グーグルが危機に陥るわけです。
そこで、グーグルは、予定を早め、ChatGPTと同様のサービスであるBardを発表しました。
Bardは、ChatGPTが文字だけであるのに対し、画像、動画、マップなどといったグーグルのサービスと連動するのですから、ChatGPTを超える可能性があります。しかし、AIとしての性能は、現時点ではChatGPTが優ると思われます。

◆今後
既にChatGPTを仕事に導入し、成果を上げている企業や個人は沢山いる・・・というより、既に使っていなければかなり遅れていると言っても全く大袈裟ではないと思います。
グーグル検索を使っていない企業はないと思いますが、ChatGPTはグーグル検索を大きく上回る有益なものです。
ChatGPT、Bing、そしてBard、さらには、他にも、これらに対抗する優れたAIサービスが登場するかもしれません。
それぞれも、急速に進歩するはずです。
OpenAIは3月15日には、ChatGPTの新バージョン(GPT4)を発表。有償ですが、画像解析にも対応する等、能力が格段に上がっています。
たとえば、食材の画像から、その食材からどんな料理を作るのが良いか教えてくれ、レシピさえ即座に作ってくれます。
ChatGPT等をどう生かすかで、あらゆることに関し、今後の成果が全く変わって来ると思われます。
しかし、ChatGPTをうまく使えない人も沢山いると思います。
ChatGPTをうまく使う能力とは、1つには、ChatGPTが持っているパフォーマンスを引き出せるような質問をする能力です。
発想力と言語能力が高い人は、ChatGPTを非常に有効かつ独創的に使っています。
加えて、目的意識で使い方に大きな差が出ると思われます。それは、従来のインターネットサービスにも言えましたが、それが、これまでの千倍際立つようになる・・・そんな感じではないかと思います。

以上です。
 
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